<金口木舌>イライラを抑える

 原付バイクを運転していた。信号で止まると、横の車から「ドン」という音。視線を向けると男性が助手席からにらみつけていた。車の内側を強くたたいた音だった。「何ですか」と聞いてもにらんだまま

▼青信号で発進した後、車の行方は分からなくなった。理由に心当たりはない。原付は速度が出ない。他の車の邪魔にならないよう車線の左寄りを走っていたが、気に入らないことがあったのかもしれない
▼ただ、なぜそこまでいらいらするのか不思議だった。JA共済連が主催した「第47回全国小・中学生交通安全ポスターコンクール」。今年は「あおり運転禁止」が初めてテーマとして取り上げられた
▼昨年6月、高速道路であおり運転を受け無理やり停車させられた夫婦が後続のトラックに追突され死亡する事故があった。あおり運転をした被告への判決で、危険運転致死傷罪が成立すると判断された
▼安全運転にはポスターのメッセージにもある「イラッとしたら深呼吸」で、イライラを抑えることも必要ではないか。最も取り上げられたテーマは「スマートフォンの使用マナー」。「歩きスマホ」に注意を呼び掛ける内容が多かった
▼事故は家族も含め大きな傷を残す。酒を飲む機会の多い年末年始。飲酒運転の禁止はもちろんだが、他人に優しい運転は自分を守ることにもつながると肝に銘じたい。