<金口木舌>仕事への誇り

 エレキギターの重低音や、張りのある歌声が腹の底に響いた。英ロックバンド「クイーン」のボーカル、フレディ・マーキュリーの半生を描いた映画「ボヘミアン・ラプソディ」を観賞した

▼映画では多くのバンドや歌手が参加した1985年の慈善ライブも描いた。実物の記録映像を見たが、会場が一体となった熱狂ぶりがそのまま再現されていた。ストーリーの高まりも相まって涙を流す観客も多いという
▼記録映像でほかに印象に残っているのが米歌手のマドンナだ。当時は新人扱いで、会場の盛り上がりもいまひとつ。だが一生懸命に歌い踊る姿が目に焼き付いた。以降、マドンナはヒット曲を連発し「ポップスの女王」と呼ばれるようになる
▼25年前にテレビで見たライブでは、鍛えた体がアスリートのようにも映った。食生活に気を使っているだろうとは思っていたが、沖縄に関係していたとは思いもよらなかった
▼1日付本紙で、県産野菜がマドンナに提供されていたことが報じられた。「ほんとうれしい」「有機にこだわってきて良かった」。提供を知らなかったという農家の率直な感想に、仕事への誇りを感じ胸を打たれた
▼自分の仕事があずかり知らないところでほかの人を支えていることもある。新聞記事もそうではないか。読者に勇気を与え、支えになれば。そういう思いできょうもペンを握る。