<金口木舌>亥年選挙の争点は?


社会
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 統一地方選が始まった。21日には全国11の道府県の知事選が、24日には6政令指定都市の市長選がそれぞれ告示された。国政与野党一騎打ちの構図もあれば、保守分裂の地域も出ている

▼今回は12年に1度、参院選とも重なる「亥(い)年選挙」と言われ、過去の例から自民党が苦戦すると指摘されてきた。2007年の参院選では第1次安倍政権が大敗し09年の政権交代の引き金になった
▼今年は大阪の府知事と市長のダブル選も注目を集めている。大阪都構想の一点で民意を再度問うと、府知事と市長がそろって辞職した。都構想を仕掛ける大阪維新の会と「反維新」勢力の争いとなっている
▼それぞれの地域にそれぞれの課題があり、争点がある。候補者の政策を有権者が見比べ、熟考し、判断をする。各地域の判断の集積は、7月に予定される全国実施の参院選にも少なからず影響を及ぼす
▼面白い提案を聞いた。統一地方選と参院選で、安全保障を全国で考える問題提起ができないか、というものだ。県民投票で辺野古新基地に反対の民意が示された今だからこそ、全国議論の機運につなげるきっかけにできるのではないか
▼県外ではどうすれば沖縄に連帯できるかとよく問われる。まさにそれぞれの地で基地の負担をどうするかを議論する。「沖縄の問題」ではなく「日本の問題」にする機会はそれぞれの足元にある。