<金口木舌>ご当地危険運転

 沖縄で暮らし始めた頃、自動車の運転にひやっとさせられた。方向指示器を出さずに車線を変更したり、細い小道から速度を落とさず交差点に突っ込んできたりする

▼かと言って出身地大阪の運転マナーも褒められたものではない。少しでも車間距離があれば割り込む。それを入れさせまいとぴったり車間を詰めて走る。ときにはクラクションまで鳴らしてくる
▼地域特有の「ご当地危険運転」が注目されている。左折する対向車に続いてほぼ同時に右折する長野県の「松本走り」、横断する歩行者がいても一時停止しない「山梨ルール」。ほかにも愛媛県の「伊予の早曲がり」や「茨城ダッシュ」もある
▼沖縄の場合は「ウチナー走り」とでも呼ぶべきか。海外で車道を横断しようと立っていると、ほとんどの車が止まってくれるのに驚いた。日本で同じことを期待して横断歩道を渡ったら、運転手ににらまれた経験がある
▼日本自動車連盟(JAF)が信号機のない横断歩道で車が一時停止する割合を調査したところ、9割以上の車が停止しなかった。最も停止率が高かったのは長野県の58・6%で、沖縄は9・5%。道路交通法で歩行者優先は義務だというのに
▼免許を取れば法律はどこへやら。更新時講習もあるが、どこまで機能しているか。「ご当地危険運転」を一掃し、歩行者軽視の世情を改めなければならない。



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