<金口木舌>エレベーターとバリアフリー

 安倍晋三首相がG20大阪サミットの夕食会で、大阪城の復元時にエレベーターを設置したのは「大きなミス」と発言した。「障がい者への配慮が足りない」などと批判が相次いでいる。冗談のつもりだろうが、首相の発言は影響が大きい

▼エレベーターで思い出すのは2016年、沖縄都市モノレールのおもろまち駅や古島駅など6駅でエレベーター、エスカレーターが止まったことだ。障がい者や観光客から苦情があり、新聞社にも情報が寄せられた
▼県脊髄損傷者協会理事長の仲根建作さんは「車いすで坂道を上ったり、高齢者が道を渡ったりするには、相当な困難がある」と早急に修理するよう訴えた
▼県などの行政や沖縄都市モノレール社は陳謝し、部品調達を前倒しして昇降機を復旧させた。以降は部品調達などを同社が一元管理する対策を決めた
▼伊是名夏子さんは本紙に連載しているコラム「100センチの視界から」で、米国のバリアフリーについて「古い歴史的な建物にもエレベーターがあるのが普通」と書いている。一方、欧州はヘルパーなどが活用しやすい制度が整っているそうだ
▼バリアフリーは障がい者、高齢者をはじめ誰もが暮らしやすい社会を実現する方策の一つだ。安倍政権の舌禍は絶えないが、政治家はもちろん県民一人一人が自分に何ができるかを考えるきっかけにしてはどうだろうか。



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