<社説>新基地建設 「辺野古」是非 改めて問う

 米軍普天間飛行場の移設先として名護市辺野古への新基地建設の是非が、衆院選沖縄選挙区で最大の争点である。

 2016年の参院選沖縄選挙区は、辺野古新基地建設反対の候補が当選した。14年の知事選、衆院選に続き、名護市辺野古への移設計画に反対する民意が明確に示された。 しかし安倍晋三首相は、沖縄の民意を尊重せず「辺野古移設が唯一の解決策」との姿勢を変えない。今回の衆院選は新基地建設の是非と同時に、沖縄の民意に耳を傾けず力で押し切る安倍首相の政治手法、政治姿勢も問われる。
 琉球新報は公示直前に県内8政党代表の座談会を実施した。辺野古の新基地建設について、自民党県連が「推移を見守る」、維新が「政治による解決が必要だ」としたのに対し、公明は「移設先は県外・国外」として辺野古移設に反対した。社民と共産、社大、自由の4党は「普天間飛行場の即時閉鎖」を掲げ、民進は「ゼロベースで見直すべきだ」と述べた。対立軸が浮き彫りになっている。
 共同通信が実施した衆院選立候補予定者の政策アンケート(948人)によると、普天間飛行場の名護市辺野古への移設については、賛成51・9%、反対41・5%と賛否が割れている。
 垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの県内配備の是非も問われる。
 普天間飛行場所属のオスプレイは、昨年12月に名護市安部、今年8月にオーストラリア東部の洋上で墜落した。伊江島、奄美、大分、石垣には緊急着陸している。オスプレイの事故は海兵隊の全航空機による事故の発生と比べて突出している。専門家が指摘するように、この機種は欠陥機である。
 琉球新報が9月に実施した世論調査で、68・7%が「配備をやめるべきだ」と答えた。オスプレイの安全性については72・7%が「危険だと思う」と回答した。8月のオーストラリア沖での墜落事故後、飛行自粛を求めた日本政府が短期間で飛行容認に転じた姿勢について8割が「評価しない」と回答している。
 政府が繰り返す沖縄の「負担軽減」は実態が伴わない。米軍ヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)のある地域で60デシベル以上の騒音回数の合計が、16年度は1万8934回に上ったことが沖縄防衛局と名護市の調査で分かった。14年度よりも約4割増えている。明白な負担増だ。
 今衆院選公示直後にCH53大型輸送ヘリコプターが東村の県道70号沿いの民間地に不時着し、炎上した。県民は危険と隣り合わせの生活を余儀なくされている。
 衆院選挙は「政権選択の選挙」といわれる。米軍の自由な訓練を容認し、不平等な地位協定の改定に積極的でない政権か、そうではない政権を選択するのかが問われる。