<社説>米大佐「車も故障」 傲慢な支配者意識今も

 在沖米海兵隊政務外交部長のダリン・クラーク大佐は相次ぐ米軍機の事故などに対する県議会の抗議に対し「車も故障する。未然にチェックするのは厳しい」と述べた。

 米軍機が故障することを当然視し、事故が起きることも防げないと開き直った発言である。断じて許されない。強く抗議する。
 大佐の発言は日本復帰前の傲慢(ごうまん)な支配者意識が、今も米軍に根強く残っていることの表れである。
 B52爆撃機が1968年11月、嘉手納基地で墜落・爆発事故を起こした際、米国務省のスナイダー日本部長は「自動車や旅客機にも事故はある」と述べ、県民から大きな反発を受けた。今回の大佐発言もスナイダー日本部長同様、著しく常識を欠いた発言である。
 県民を危険な状況に置くことに、何ら罪悪感を抱かない米側の沖縄に対する意識は50年たっても変わっていないことを露呈したと言えよう。
 爆弾を積んているかどうかにかかわらず、米軍機が飛行中に故障すれば、大惨事になる可能性がある。地上を走る車の故障と同列に考えることは非常識である。
 車は県民生活に欠かせないものだが、米軍機は騒音などで県民生活に悪影響を及ぼし、県民を危険にさらす存在である。県民にとって米軍は招かざる客であることを、大佐は強く認識すべきである。
 大佐は「事故の数は減っている」とも述べている。事実に反する。防衛省によると、在日米軍の航空機やヘリコプターによる事故・トラブルは2016年の11件から17年は25件と2・27倍に増えている。大佐は何を根拠に事故が減ったとするのか。大佐発言が事実ならば、17年以前に未公表の事故などが多数あったということになる。
 米軍普天間飛行場所属ヘリ3機が宜野湾市の普天間第二小学校上空を飛行した問題について、大佐は空撮地図上の航跡データを示し「真上は飛んでいない」と上空飛行を否定した。故障を当然視する大佐の発言からして、航跡データを記録する機器が故障していることさえ疑われる。
 沖縄防衛局の監視員が学校上空飛行を確認し、第二小に設置した複数のカメラにも映っている。中嶋浩一郎局長は「どう考えても上空だ。決してかすめているという問題ではない」と断言している。防衛局も航跡データを測定している。局長が明確に断定していることからしても、上空飛行は明らかだ。
 大佐が主張する航跡は第二小と普天間中学校の間を通っている。両校は約200メートルしか離れておらず、墜落すれば、大惨事になり、真上を飛ばなければいいという問題ではない。
 大佐も故障発生は不可避としており、学校上空を避けるだけでは不十分だ。県民が住む全地域を飛行禁止にすることを強く求める。

英文へ→U.S. Colonel’s remark comparing cars to military aircraft shows military’s unchanged arrogant sense of authority