<南風>バスケットボールは成長産業


社会
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 令和になって初めて迎える新年には、「これからおもしろいことがはじまる」という期待感が満ち溢(あふ)れているような気がします。2020年は多くの人にとって「節目」となるのではないでしょうか。私にとっても重要な一年になりそうです。7月24日に開幕する東京オリンピックに向けて世の中の関心が高まる絶好の時期に、『南風』の執筆をさせていただくことになり感謝の気持ちでいっぱいです。

 昨年バスケットボール男子日本代表は大躍進、21年ぶりにアジア予選を自力で突破しワールドカップ本大会と自国開催のオリンピック出場権を手にしました。ワールドカップは惨敗に終わりましたが、世界基準を身をもって経験したことは、オリンピックに繋(つな)がる貴重なレッスンとなりました。6月20日には八村塁選手がNBAドラフト1巡目9位で指名され、歴史的快挙として各メディアが大々的に報じました。一昨年にNBAにデビューした渡邊雄太選手も含め、NBA選手が同時に2人もいるという、史上初の想像だにしなかったことが現実となっています。

 そんな熱い日本バスケットボール界で、最も注目すべき地域が沖縄なのです。いよいよ今秋沖縄市に完成する1万人収容の「沖縄アリーナ」は、23年FIBAバスケットボールワールドカップの会場です。ちなみに23年大会はフィリピンをメインに、インドネシア、沖縄のアジア3カ国による史上初の共同開催です。アジア圏との関わりにおける沖縄の重要性を示す大会になるでしょう。また、琉球ゴールデンキングスのホームアリーナとして、地域創生ビジネスモデルの中心としても、大きな役割を担っています。

 バスケットボールがある人生を、ワールドカップがやってくる喜びを、皆で分かち合いましょう。
(金谷康平、沖縄バスケットボール情報誌 アウトナンバー編集長)