<南風>太陽光と太陽熱

 前回、農地のソーラーシェアリングを紹介した。実は、沖縄で太陽光発電というと必ず言われるのが、晴天率の低さだ。沖縄は曇りの日が多い。年間の晴天日数は、都道府県で比べると下から数えた方が早い。快晴日は数日しかなく、全国最下位レベル。湿度の高い海風が島にぶつかって雲が発生するので、これは仕方がないことだ。

 太陽光発電は、文字通り光のエネルギーを使う。そのため、雲が多いと発電効率が下がる。また、ソーラーパネルは一般に25度で発電効率が最大となり、それ以上温度が高いと効率が落ちる。沖縄にとっては不利な条件だ。

 だからソーラーが駄目だと言いたいのではない。社会を確実に脱炭素に向かわせるには、技術革新が進むまで、今ある技術で再生可能エネルギーを増やすことが必須だ。ただ、使えるエネルギーの「組み合わせ」をうまく考える必要はある。

 例えば、沖縄では太陽熱の利用を見直すのはとても意味があると思う。本土では、家庭で最もエネルギー消費の大きい用途は暖房だ。これが沖縄になると、実はエアコンではなく給湯である。家族全員が毎日、湯沸かしのシャワーを使う家であれば納得できよう。そうすると、太陽熱温水器という選択肢も十分にありだ。太陽光発電より設置が安価という利点もある。

 また、そこまでは設置できない場合も、給湯器には熱効率が良く消費エネルギーの少ないタイプがある。新築や改築、集合住宅を造られる方は、検討されてはいかがだろうか。

 電気は、エアコン以外にも冷蔵庫や洗濯機、テレビなど多くの家電に使われる。家族構成や使うエネルギーの種類を考えて、やはりソーラーパネルにするという考えもある。家庭で作れる再生可能エネルギーの組み合わせをもっと自由に選べたら良いと思う。
(鹿谷麻夕、ゼロエミッションラボ沖縄共同代表)



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