<南風>みんなで出る杭に


社会
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 私は最近大きな舞台で演説する機会があった。うまくできるだろうかと思い不安もあった。すごく怖くて足が震えた。でも自分が目指す沖縄のために舞台に立った。その時はそんなに考えなかったが、その後落ち着いた時、不安に押しつぶされた。嫌なことがあったらどうしよう、人にどう思われるだろうか―と。

 当たり前にできるチャレンジではない。やはり不安はつきまとう。アクティビストや何かで目立った人が守られる体制が必要だ。でないと誰も怖くて前に出ることは難しい。

 しかし本来我慢して、自分の意見を言えない社会は不健全だ。だから私は政治の話だとしても発言する。意見を言わないと物事は動かない。みんなが思っていることを口に出すことでアイデアが生まれ、社会をより良くすることができると考えるからだ。

 私が自分の考えを発言、発信することで、勇気をもらったとか、自分の意見を伝えてくれる人が何人もいる。SNSで「いいね」を付けてくれるアクションだけでもすごくうれしくなる。そこから話が広がる。だからやめられない。時に傷つくことはあるけれど、その都度仲間に弱音を吐き、少しずつ強くなってきた。

 そして新聞連載に挑戦するところまで来た。これからも私はチャレンジを続ける。心配もあるが、どんな未来が待っているのか楽しみだ。挑戦しない人生は私にとって退屈だから。

 最後に私から提案したい。多くの人が発言することが怖いと思う理由に「出る杭(くい)は打たれる」という言葉がある。実際そのようなことはある。しかし多くの人が出る杭になったら、どうだろう。もう誰を打てばいいか分からなくなる。私がまず出る杭になる。だから皆さんも続いてほしい。みんなで出る杭になろう。そうすれば怖いものはないはずだ。
(神谷美由希、ゼロエミッションラボ沖縄共同代表)