<南風>世界のウチナーンチュ


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 6年ぶりに世界のウチナーンチュ大会が開催された。沖縄セルラースタジアム那覇での閉会式とグランドフィナーレに参加したが、会場の一体感と熱気がすごかった。歌に合わせてさまざまな国のウチナーンチュがカチャーシーや踊る姿は本当に感動する。世界をすごく身近に感じる瞬間だ。同じ地球にすむ仲間といった気持ちになる。

 私のウチナーンチュ大会との出合いは6年前。友達の紹介で世界若者ウチナーンチュ大会沖縄大会実行委員の広報部を担うことになった。世界若者ウチナーンチュ大会は2012年からブラジル、アメリカ、ドイツ、フィリピン、沖縄、ペルーと世界各地で開催されている。18~35歳までのウチナーンチュが参加できる。

 私は実行委員のメンバーの沖縄愛に感化され「自分はウチナーンチュなんだ。沖縄は素晴らしいところなんだ」と改めて誇りに思うようになった。自分の地元に自信を持つことは、自己肯定感にもつながることをその時感じた。

 閉会式で世界のウチナーンチュの方々のスピーチを聞き、ゆいまーるやちむぐくる、ぬちどぅ宝の精神は共通して受け継がれていることがよく分かった。世界中に大切にする志を同じくするシンカがいることが心強く感じた。海を渡りさまざまな国に移り暮らしていても変わらない心。ウチナーンチュのたくましさをここでも感じた。

 私はそこで世界中のウチナーンチュと連帯できる可能性を強く感じた。戦後沖縄が厳しい状況の中、世界中のウチナーンチュが支援してくださったことで今の沖縄がある。復帰50年、首里城復興の節目に、本当に平和で、一人一人が幸せを感じられる沖縄にしていけるように、これから協力してもらえるよう世界のウチナーンチュと関係性を強くすることがより一層必要なのではないかと強く思う。

(神谷美由希、ゼロエミッションラボ沖縄 共同代表)