<南風>GOEN


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 これで最後の回になると思うと寂しい。コラムを担当させてもらえたことをうれしく思う。ご縁への感謝に浸って執筆している。

 コラムではSOGIやLGBTQに触れてきた。今回で13稿目になるが、自分の力では伝えられない方へ発信できた。「コラム、読んでますよ」と声をかけてもらうなど、さまざまなご縁も増えた。包み隠さずつづった思いに対しては賛否両論あるだろう。さまざまな意見をいただいた。ただ一つ、思うのは、マイナス思考もプラスな思考も自分がつくるものだということだ。どんなこともできるだけプラスに思考変換する方が人生なんでも得をする。

 多種多様な思考力を持つには、たくさんの人に会うことだと私は感じている。自分の考えなんてちっぽけで、さまざまなご縁に触れると新たなことを知る。人はカテゴリーで動いていると聞いた時、とても共感した。いつもいる環境から少し外れて、新たなカテゴリー(出会い・場所)に踏み出す(挑戦)ことでさまざまな学びがある。変化に強い人になれる。たくさんの「ご縁を大切にしたい」とつくづく思う。私自身の人生の理念である。

 山もあり、谷もあり、どんな時でもたくさんの仲間の力があり今の私がいる。数年前に私が私じゃないかのように、うつ病になりかけた。いや、なっていただろう。その時に気づかなかった友情や愛情を感じた。負の私に寄り添ってくれる仲間がいた。負の私になぜ…と、とても不思議な感覚だった。時を超え立ち上がり、このように活動できるのも、その裏側には「縁」があり、たくさんの手助けがあってこそなのだ。

 気づかないうちに人に生かされている。関わる全ての人に「ありがとう」を。気取らず私らしく等身大でいること、人の役に立てるよう、精進していくことを決意し執筆を終える。
(比嘉利加、フリーランス)