<南風>アレルギー性鼻炎

 外来にアレルギー性鼻炎が治らない多くの子供たちが来る。症状が軽いと鼻づまり、少しひどくなるとくしゃみが出て鼻水が止まらない。抗アレルギー剤は良く効くが、やめると症状が戻ってしまう。

 漢方では鼻炎の症状を気道の冷えと考える。つまり体温より低い空気に対する鼻粘膜の反応とみる。その根拠に鼻がつまった時、風呂で温まると鼻づまりはすぐにとれて、湯冷めして冷えるとまたつまる。誰でも経験する事実を示すと皆納得してくれる。体が冷えて起きる症状であるから、根本的な治療は身体を温め、冷やさないことである。
 鼻炎に頻用される小青龍湯(しょうせいりゅうとう)を構成する生薬の多くが体を温めるものだ。従って薬で上気道を温めると同時に身体を冷やさない養生が基本になる。ところが多くの人は薬で体を温めるのに、飲食物で身体を冷やすので薬の効果が打ち消されるので治らない。つまり鼻炎が冷えから起こる病気であるという点に着目しないと根治につながらない。
 現代医学の抗アレルギー剤は非常に良く効くので、飲み物食べ物で腹を冷やしても症状を抑えてくれるから、対症療法としては優れているが、効果が強いだけに病気が治ったと錯覚させるところに問題がある。なぜなら体の冷えは放置されているからだ。漢方では薬に加えて、病気の根本原因に対して適切な生活指導を加えて根治につなげる。
 運動している子供たちに鼻炎が多い。運動すると身体が温まり、鼻炎になりにくいはずだが、傍には水分補給の氷水が置かれている。運動すると身体の血液は筋肉や汗をかく体表にシフトし、胃腸の血流は減っているはずだ。そこに冷たい氷水が入ると胃が冷えて水も吸収されないうえ、冷えた胃を温めようと血流が内臓にシフトして、筋肉の動きや疲労回復を妨げ、運動の効果が打ち消される。
(仲原靖夫、仲原漢方クリニック院長)



関連するニュース






  • お知らせ


  • 琉球新報デジタルサービス



  • 会員制サービス






  • 他のサービス