コラム「南風」 沖縄の魅力


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 新年おめでとうございます。今回から南風への執筆をさせていただくことになりました。沖縄に移り住んでから約8年の間、環境や建設を専門とする仕事をしながら、主に週末にはそれらの分野に関するNPO活動もしてきました。これから半年間にわたり日々の活動の中で感じたことなどを書いていきたいと思いますので、よろしくお願い致します。

 建設分野においては厳しい時代が続いていましたが、全国的にも沖縄においても社会インフラの維持補修が重要視されつつあり、また、建設業自体の経営努力や地域に根差した活動なども加わって、少しずつ明るい方向に進んでいるように感じます。沖縄21世紀ビジョンを実現していくためにも、若者に魅力を感じてもらい、人材育成にも積極的に取り組む建設産業を目指したいものです。
 環境分野におきましては、沖縄では長年の懸念でありました産業・一般廃棄物処分場の逼迫(ひっぱく)した課題も、各関係機関の努力や地域住民のご理解により一歩一歩解決の方向に進んでいるようですし、最新技術を活用したリサイクル産業も多くの実績を挙げてきました。何よりも世界でも有数の美しい海と、歴史を感じられる街並みや名所を有する沖縄は、環境というキーワードにおいて無限の可能性を持っているかもしれません。
 そして、最も沖縄が誇れることは沖縄の方々の持つ気さくなお人柄だと感じています。日本最後の清流として有名な四万十川流域で生まれ育った私が、8年前まで全くご縁のなかったこの沖縄で、快適に暮らしてこられたのも、そんな沖縄のお人柄のおかげだとも思っています。
 同時に高知を離れて住んでみて、あらためて感じる故郷の魅力も再認識しました。「沖縄の魅力」、生まれてからずっと住んでいると、気付かないことも多いかもしれませんね。
(鈴木浩一、技術士)