コラム「南風」 3Dモデルの一般利用


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 このコラムでも何度か取り上げた高精度立体画像の3D(3次元)モデル。沖成コンサルタントで積極的に進めているCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)と呼ばれる土木分野での3Dモデルやイメージ動画は、公共事業での地元説明会などにおいて、道路や橋梁(きょうりょう)・公園などの整備イメージが非常に理解しやすいと、好評を頂いています。今回は3Dモデルを土木分野だけではなく、その他の分野や一般的な暮らしにも応用した事例を紹介したいと思います。

 弊社が使用している市販の汎用(はんよう)ソフトは商用PRO版でも低価格、個人利用では無料版もあります。直観的なモデリングが可能なことや、日時設定による日影の確認もできることから、例えば屋根に太陽光発電設備の設置を検討する場合に、周りの建物や山林などによる影を現出して日照確認をしたり、窓から差し込む日射や日影を、夏と冬で比較することも可能です。
 自宅の新築やリフォームを考える場合には、家具の配置や照明の光の影響なども、立体画像でイメージを再現して確認したり、庭の樹木や庭石などを実際のイメージに極めて近い形で配置検討することもできます。
 最近では3Dプリンターも非常に低価格化しているので、3Dモデルを自分でモデリングして、独自のアクセサリーや花瓶・食器などを創ることも可能になってきました。政府も3Dプリンター技術を軸に、地域のものづくり産業の競争力を強化する取り組みを進めるなど、3D技術を積極的に推進しています。
 このように近い将来一般的にも幅広い活用が予想される3Dモデルは、日常生活の質の向上と個性的なスタイル創出に大きな効果を与えるはずです。興味のある方は沖成コンサルタントへご連絡ください(電話)098(884)2601。
(鈴木浩一、技術士)