【北京共同】外国企業が4~6月期に中国での工場建設などに投じた対中直接投資が、49億ドル(約7100億円)だったことが分かった。中国国家外貨管理局が12日までに発表した。統計が確認できる1998年以降で最少で、前年同期比87・1%の減少率は過去最大となった。
米国主導の半導体規制で投資先としての懸念が強まったことなどが背景にあるとみられる。
同局の統計によると、中国への直接投資は新型コロナウイルス感染拡大を受け、上海市でロックダウン(都市封鎖)があった2022年4~6月期以降に5~8割程度の大幅な落ち込みが続いていた。
習近平指導部は今年1月に感染を厳格に抑え込む「ゼロコロナ」政策を終了したものの、海外からの直接投資は減り続け、投資先としての信頼回復が遅れている。中国が7月に施行した改正反スパイ法なども外国企業の不安材料となっている。
バイデン米大統領は今月9日に先端技術に関する中国への投資を規制する大統領令に署名。さらに減退する可能性がある。