有料

北口、女子やり投げ優勝 陸上セイコーGP 走り幅、津波9位


北口、女子やり投げ優勝 陸上セイコーGP 走り幅、津波9位 女子やり投げ 最終投てきの行方を見る北口榛花。63メートル45で優勝した=国立競技場
この記事を書いた人 Avatar photo 共同通信社

 陸上のセイコー・ゴールデングランプリは19日、東京・国立競技場で行われ、女子やり投げは昨年の世界選手権覇者の北口榛花(JAL)が最終投てきで63メートル45をマークし、逆転優勝した。北口は今季3戦3勝とした。

 男子100メートル決勝は昨年のアジア選手権覇者の柳田大輝(東洋大)が10秒21で初制覇した。昨年の世界選手権6位のサニブラウン・ハキーム(東レ)は10秒97の8位、坂井隆一郎(大阪ガス)は9位だった。

 男子の400メートル障害で豊田兼(慶大)が日本歴代5位の48秒36をマークして優勝。110メートル障害は村竹ラシッド(JAL)が13秒22で、400メートルは佐藤拳太郎(富士通)が45秒21で勝った。走り幅跳びの橋岡優輝(富士通)は7メートル97で4位。津波響樹(那覇西高―東洋大出、大塚製薬)は7メートル64で9位だった。女子1500メートルの田中希実(ニューバランス)は4分7秒39で4位だった。

状態合わせて勝負強さ発揮 北口、強敵退け収穫

 パリ五輪を見据え、北口は今大会へ、コンディショニング最優先で臨んだ。5日の水戸招待から2週間。トレーニングよりもケアを多めにした調整が奏功し「全く動けなかった状態が修正できて、やっと上半身が自分の扱える感覚になってきた」と息をついた。

 力を抑えながらの1投目で60メートル20をマーク。その後は水戸同様に苦戦したが、過去に何度も逆転劇を演じた6投目に勝負強さを発揮。「いい面でもあるが、切羽詰まらないとできない。最初からもっと緊張感を持って臨めたら」と苦笑いした。

 筋力トレーニングの影響で、体の硬さが気になっていたという。「自分は柔らかい体じゃないと練習もしたいと思えない。自分が動かしたい体で試合に臨みたい」とコーチに直談判。5投目で体を柔らかく使って高く投げる感覚をつかむと、勝負どころで持ち味のしなやかな動きを出せた。

 初戦のダイヤモンドリーグに続き、世界選手権2位の強敵らを退けての頂点は収穫だ。今後は再び拠点の欧州へ。「しっかり勝ち続けられるように頑張る。次はまた一段階上げられる」と自信も戻ってきた。

サニブラウン 両足つり8位

 男子100メートルのサニブラウンは決勝の序盤に右ふくらはぎと左太もも裏をつるアクシデントに見舞われ、8位にとどまった。参加標準記録(10秒00)を突破すれば五輪代表入りを決められただけに、予選の10秒07を悔やみ「1日に2本走れるような練習はまだできていなかった。予選でもっといいタイムを出したかった」と唇をかんだ。

(共同通信)