8日に行われる重量挙げ男子73キロ級で宮本昌典(沖縄工高―東京国際大出、同大職)が日本男子40年ぶりのメダル獲得に挑む。4月のワールドカップ(W杯)で自身の日本記録を塗り替えるトータル350キロをマークし、国際重量挙げ連盟の五輪選考ランキングで3位に入った。「(ライバルの記録は)参考記録としか思っていない。全力を尽くしていきたい」と激戦を見据える。
選考ランクでは、1位で365キロの世界記録を持つリスキ・ジュニアンシャ(インドネシア)と2位で東京五輪王者の石智勇(中国)の実力が抜けている。一方、3位の宮本から6位までは5キロ差にひしめく大混戦。1キロ単位の表彰台争いが予想され、試技順が変わる重量設定の駆け引きも鍵を握る。
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日本男子は三宅義信が1964年東京、68年メキシコ両五輪を制覇。ただ、84年ロサンゼルス五輪の銅メダル三つを最後に表彰台から遠ざかる。背景にライバル国が増えたことがあり、日本協会の関係者は「強化に必要なのは4メートル四方のプラットフォームとバーベルだけ。スポーツ施設などが限られる国が、どんどん力を入れ始めた」と分析する。
宮本は初出場だった東京五輪は記録を伸ばせず7位。当時の自己ベストを3キロ下回る342キロを挙げた選手が3位に入り、悔しい思いを味わった。今度こそメダルに手が届くか。
(共同通信)