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新垣公民館(糸満市) 伝統の棒巻き「今年こそ」<わした公民館>114


新垣公民館(糸満市) 伝統の棒巻き「今年こそ」<わした公民館>114 「伝統の棒巻きを今年こそは開催したい」と語る金城輝己自治会長(中央)と金城芳充さん(右)、前田潤さん=4月28日、新垣公民館
この記事を書いた人 Avatar photo 岩切 美穂

 新垣区は糸満市の中央部、与座岳の南に広がる集落だ。昔からスポーツの盛んな地域で、区民によると、旧三和村の陸上大会では小規模地区ながら字別で上位を争う存在だった。

 人口減少で青年会活動は休止状態にあるが、青年会OBでつくる「スポーツOB会」が中心となって新春マラソン大会やグラウンドゴルフ大会を開催し、区をもり立てている。

四つの隊列が何度も入れ替わる、息の合った動きと迫力が魅力の「新垣棒巻き」=2002年(糸満市教育委員会提供)

 新垣区で継承されている伝統行事が十五夜の「棒巻き」だ。約140年前、心身鍛錬や豊年祈願として那覇市の小禄具志の奉納棒を参考に始まったとされ、槍持ちの「巻き頭」を先頭にそれぞれ14~15人の4隊列が何度も入れ替わる。「息の合った動きと迫力が新垣棒巻きの魅力」と語るのは、前自治会長の金城芳充さん(66)、ホラ貝を担当する前田潤さん(69)。2019年以降は、荒天とコロナ禍で5年連続で中止となった。金城輝己自治会長(69)は「今年は開催したい。区民や出身者に限らず、興味がある人や外国人実習生にも声かけして人を集めたい」と意気込んだ。


 金城輝己自治会長から一言 今後もグラウンドゴルフなどスポーツ活動を通じて区民の親睦を深めたい。


 新垣区メモ 218世帯495人(3月末現在)。現在の公民館は1983年に落成した。

 (岩切美穂)
 (金曜掲載)