「謝敷板干瀬(じゃじちいたびせ)に打(う)ちやいひく波(なみ)の謝敷女童(じゃじちみやらべ)のめ笑(わ)れはぐき」-。昔から歌い継がれる美しい海岸を目の前に、国頭村謝敷区にはゆったりとした時間が流れる。
かつて、謝敷村はウコンで栄えた集落だった。17世紀ごろ、琉球王府への献上品として栽培され始めた。今ではウコンの栽培はしていないが、2年ごとに開かれる豊年祭では、ウコンの黄色と村の繁栄を表した「黄色榮」と書かれた旗頭が立てられ、名残を感じることができる。
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豊年祭は今年9月、コロナ禍を経て6年ぶりに開催する。五穀豊穣や無病息災、子孫繁栄を願って行われ「長者の大主」や「貫花」、「高平万才」など数多くの演目が催される。一方、区民が30人を下回り、伝統行事の存続が危ぶまれている状況だという。
同区の内間重信区長(69)は「昔からの伝統をなくしてはいけない。区民が少なくなる中、試行錯誤しながら続けていきたい」と力を込めた。
内間重信区長から一言 自然や人の優しさなど、謝敷には魅力がたくさんある。これから区を盛り上げていきたい。
謝敷区のメモ 区の山手にある「スージヌファナ展望台」からは伊江島や古宇利島、伊平屋島、伊是名島などが一望できる。
(玉寄光太)
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