【埼玉】今帰仁村の中央公民館と埼玉県の宮代町立コミュニティセンター進修館との緩やかなつながりが発展した初の文化交流「なきじんまつり」が4日、進修館で開かれた。両館の設計者が同じ「象設計集団」という機縁が両自治体を結んだ。「現代版組踊北山の風」による上演などを通じてリアルな人的交流を楽しんだ。
まつり開催にあたって今帰仁村からは芸能演者をはじめ商工会関係者ら約70人が宮代町を訪れた。舞台芸能は400人を超える観客で満席。今帰仁子ども太鼓いまじん(山川源太団長)が迫力の演舞を披露し、会場一体のカチャーシーで1部を締めた。2部は北山の風が「今帰仁城風雲録」で舞台を飾った。
宮代町に住む女性は観劇後「初めて見る舞台で子どもたちの演舞が素晴らしい」と感想。進修館の渡邉朋子館長は、進修館の面前に広がる芝生広場で「いつか現代版組踊を上演できれば」と話し一層の交流に期待した。
会場では今帰仁トマトの沖縄そばなどが出店し物産展も。農水産物や特産品などがずらり。今帰仁の味わいを届けた。
両館の交流は2022年に今帰仁村の住民らが施設の管理運営ノウハウを学ぼうと視察に訪れたのがきっかけ。進修館には地域住民が主体のファンクラブがあり、同館と地域を結ぶ先進的な取り組みがある。比嘉克雄副村長は「ファンクラブなどの運営を互いに学んで村にも生かしたい。今後も隔年に一度ぐらいで交流できれば」と話した。
(斎藤学)