プロ野球の新人選手選択会議(ドラフト会議)で、オリックスバファローズから1位指名を受けた興南高の宮城大弥投手(志真志小―嘉数中)が15日、球団関係者との入団交渉に臨み、合意した。契約金は8千万円、年俸は770万円(いずれも推定)。背番号はエース・山岡泰輔が今季まで背負っていた「13」に決まった。宮城は「自分も日本を代表するような選手になりたい」と力強く話した。
宮城は150キロ近い直球とスライダーを武器に高校日本代表にも選出された。同日、那覇市の沖縄ハーバービューホテルで仮契約、会見に臨んだオリックスの福良淳一GMは宮城の起用について「先発、リリーフのどちらもいける。まずは先発をさせたい」と展望した。縞田拓弥スカウトは「どのタイミングで投げてもベストパフォーマンスを出せる。球界を背負うことのできる、そうなれる選手だと思っている」と期待を膨らませた。
真新しいユニホームに袖を通した宮城は「まあまあ似合っていると思う」と満面の笑み。今後の起用については「先発、中継ぎのどちらでもいける。ベストを出せる準備はしてきた」と自信を示した。
同期でソフトバンク育成4位の勝連大稀と共に興南高の練習に毎日参加し、投球のほか、走り込みなどで課題とする体力を強化している。記者会見では「一生百錬」と記した色紙を掲げ、地道な鍛錬をプロでも継続する考えを強調した。「新人合同練習では負けないようにしたい。そこでは全員が掛かってくる。それをはね返せるように頑張りたい」と覚悟を語った。
◆家族「夢与えられるように」
会見の様子を温かな目で見守っていた母の礼子さんと妹の弥生さん(伊良波中2年)。礼子さんは「離れてしまうから応援しかできないが、責任ある立場を理解して頑張ってほしい」と語った。
宮城は契約金の使い道を聞かれると「まずは親孝行に使いたい」と即答。家に帰ると、洗濯機を回すなど家事にも積極的に参加しているという。「きょうだいで力を合わせてほしい」(礼子さん)と、名前に同じ「弥」の字がある弥生さんは「(兄は)優しくて面白い」と慕う。
2人は「いろいろな人に夢を与えられる選手になってほしい」と今後の活躍に期待していた。