1人当たり県民所得ワーストの沖縄「在任中に46番目に」と河野担当相 振興施策の検証「データで」


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首里城を訪れ、補修作業が行われた大龍柱を視察する河野太郎沖縄担当相(左)=5日午前9時半ごろ、那覇市の首里城公園

 4日夜に来県した河野太郎沖縄担当相は5日、那覇市内で経済団体の代表者や市町村長らと相次いで面談し、沖縄の産業振興や人材育成、子どもの貧困問題対策などを巡って意見交換した。河野氏はこれまでの沖縄振興施策の検証を進める意向を示した上で、全国最下位の沖縄の1人当たり県民所得について「私の在任中に46番に引き上げたい」と決意を述べた。

 面談に先立って昨年10月末に焼失した首里城正殿跡や復興展示室も視察し、「焦ることなく丁寧に作業を進めてほしい。政府として万全のバックアップをしていきたい」と再建への支援を強調した。

 河野氏の来県は沖縄担当相の就任後2回目。首里城再建作業の進捗(しんちょく)のほか、那覇空港での新型コロナウイルス感染症対策、米軍那覇港湾施設(那覇軍港)と軍港移設先とされる浦添市西海岸などを視察した。

 経済界や首長との意見交換では、今後の沖縄振興に向け「今までやってきたさまざまな交付金、その他事業をデータで見て、結果につながっているところにリソース(資源)を寄せていかなければならない」と語り、政策の効果に基づき沖縄振興の在り方を検証する考えを改めて示した。