【動画付き】国内初!昼間にサンゴ産卵 美ら海水族館が成功「来年は公開も」


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産卵するコエダミドリイシ(国営沖縄記念公園海洋博公園提供)

 【本部】沖縄美ら海水族館(本部町)は23、24の両日、昼間にサンゴを産卵させることに成功した。自然界だと5~6月の大潮前後の夜に産卵が確認されるが、昼間に産卵するように展示環境を整えた。同館によると、展示用に昼間の産卵を成功させた国内施設はないという。

 緊急事態宣言に伴う臨時休館で一般公開はできなかったが、来年以降は開館中に神秘的な瞬間を観覧できる可能性がある。

 産卵したサンゴは沖縄近海で広く分布する「コエダミドリイシ」の7群体。23、24の両日はいずれも午後2時ごろから20分かけて産卵した。卵と精子が入った、薄いピンク色のカプセル「バンドル」がゆっくり浮上した。

 3カ月ほど前から太陽光に見立てたLEDライトを使い、照射量を徐々に調整して昼夜逆転の環境をつくった。水温や水質なども細かく調整した。サンゴを担当する同水族館の永田史彦さんは「光環境と水環境のバランスを保ちながら、照射時間をうまく調整できた」と振り返る。「素晴らしい瞬間を見て興味を持ってもらいたい」と話した。