「県民の安全、犠牲でいいのか」 安慶田副知事、全権大使らに強く抗議


この記事を書いた人 金城 美智子
米軍属女性死体遺棄事件を受け、安慶田光男副知事(右)に謝罪する水上正史外務省特命全権大使(中央)と井上一徳沖縄防衛局長=20日午前10時半すぎ、県庁

 米軍属女性死体遺棄事件を受け、水上正史外務省特命全権大使と井上一徳沖縄防衛局長は20日午前、県庁に安慶田光男副知事を訪ね「われわれなりに努力してきたつもりだが、大変な惨事に至った。おわび申し上げる」と謝罪した。安慶田副知事は「日本の安全を守るために、県民の自由と安全は犠牲にされていいのか。とんでもない話だ」と強く抗議した。

 面談後、安慶田副知事は30日に予定されていたという政府・沖縄県協議会が政府側からの申し入れにより、延期になったことを明らかにした。
 水上大使と井上局長に対し、安慶田副知事は「日常生活で安全、安心にウオーキングもできない。こういうことが沖縄の現実であることを分かってもらい、政府は問題を解決してもらいたい。これまで通り『綱紀粛正をやっていく』では同じことの繰り返しになる」とし、米軍がこれまで事件のたびに掲げてきた綱紀粛正以外の再発防止策を要求するよう強調した。面談は約9分で、安慶田副知事から打ち切った。
【琉球新報電子版】