「心臓病の娘に力を」 ひまりちゃんの父ら移植支援訴え 


この記事を書いた人 新里 哲
記者会見で、森川陽茉莉ちゃんの心臓移植に向けた支援を呼び掛ける孝樹さん(左)、佳菜子さん(中央)=14日、県庁

 うるま市出身の森川孝樹さん(30)=横浜市=の長女で、重い心臓病「拡張型心筋症」と闘う1歳6カ月の森川陽茉莉(ひまり)ちゃんの命を心臓移植手術によって救おうと、両親や友人らが支援を呼び掛けている。孝樹さんと妻の佳菜子さん(24)らが14日、県庁で記者会見した。今年11月までの手術を希望しており、渡米と手術ための費用2億9500万円を目標に募金活動を行う。

 臓器移植手術を巡っては、改正臓器移植法が2010年に施行され、国内でも15歳未満の臓器提供が可能となったが、国内ではドナー不足のため陽茉莉ちゃんが移植手術を受けるのは不可能に近い。両親らは同日、那覇市のパレットくもじ前で募金活動も行った。

拡張型心筋症で心臓移植を必要とする森川陽茉莉ちゃん(ひまりちゃんを救う会提供)

 陽茉莉ちゃんは生後2カ月だった昨年3月に発症。同11月、補助人工心臓を装着した。人工心臓は装着期間が長くなると感染症や血栓による脳梗塞など合併症のリスクが高まるため、両親らは今年11月までの移植を目指している。

 孝樹さんの職場の同僚や佳菜子さんの知人らが6月23日、神奈川県で「ひまりちゃんを救う会」を結成。沖縄では孝樹さんの中学、高校時代の同級生らがうるま市で活動を始めた。

 孝樹さんは「常に死と隣り合わせの状態だが、一刻も早く元気になり一緒に暮らしたい。沖縄の曽祖父母にも会わせたい。力を貸してください」と呼び掛けた。

 佳菜子さんは「補助人工心臓をつけた人の4割が合併症を発症すると聞いた。何としても娘の命を助けたい」と涙で声を詰まらせながら話した。

 県内での募金活動は17、18の両日(ともに午前11時~午後1時)、うるま市のイオン具志川店前で行う。

 振り込みは沖縄銀行安慶名支店(店番314)口座番号1837241、沖縄海邦銀行安慶名支店(店番050)口座番号0665605、ゆうちょ銀行○九八支店(店番098)口座番号0517990。名義はいずれも「ひまりちゃんを救う会」。問い合わせは同会事務局(電話)080(7967)0925(午前9時~午後5時)。