「夢、忘れないで」 壺屋小で写真家、芸人…“一線”が授業


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ランウェイとなった学校の廊下をさっそうと歩くモデルと見入る児童ら=22日、那覇市の壺屋小

 夢を持ち続けながら県内外で活躍する人たちと、子どもや地域をつなぐ企画「夢と学校」が始動した。22日に那覇市の壺屋小学校でファッションやデザイン、スポーツ、芸能などの分野の一線で活躍する人を講師に招いた授業や、東京コレクションブランド「OKINAWA MADE」のファッションショーが行われた。実行委員長の前泊憲作さんは、参加者に「子どもも大人も夢を忘れないでほしい」と語り掛けた。

 企画は美容室JAG★STANGを経営する美容師前泊さんを中心とする実行委員会が立ち上げた。前泊さんが「子どもがいるから好きなことができない」と話す友人の声を聞き、「自分の夢を持ち、東京や世界の一線で闘っているウチナーンチュがいることを知ってほしい」と思ったことがきっかけだ。

 授業は主に壺屋小の5、6年生と親を対象に行われた。放送作家のキャンヒロユキさんの授業では実際に漫才を体験。キャンさんは「人を笑わせて周りを楽しませてほしい」と語った。

 ジュエリーアーティストの新里清明さんは「デザインは自由だ」と呼び掛け、児童らは果物用のネットや針金など、身近なものでジュエリー作りに取りかかった。

 キャラクターデザイナーの城間英樹さんの授業では、児童らの絵をキャラクター化した。デザインをゼロから生み出すことの大切さを語った。フォトグラファーの武安弘毅さんは人が見える範囲は狭いことを説明。「実際はもっと見えている世界がある。いろんな経験をしていろんなことを見てほしい」と話した。

 空手家の八木明人さんは空手の形を披露し、沖縄空手の素晴らしさを伝えた。

 ファッションショーでは、学校の廊下がランウェイに。スタイリストの知念美加子さんによるスタイリングでOKINAWA MADEの服に身を包んだ沖縄や東京、台湾などのモデルたちがさっそうと歩いた。ショーの様子は、東京コレクションの会場にも中継された。壺屋小5年の花城亜彩里さん(11)は「きれいだった。自分もモデルになりたいと思った」と自身の夢に目を輝かせた。