ヤンバルクイナ、生後4日ひな すくすく 環境省、繁殖施設を公開


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卵のまま保護され、環境省ヤンバルクイナ飼育・繁殖施設で人工ふ化で誕生したヤンバルクイナのひな2羽=29日、国頭村安田の同施設

 【国頭】環境省は29日、国頭村安田にある環境省ヤンバルクイナ飼育・繁殖施設の一部と同施設で飼育されている生後4日目のひな2羽を報道陣に公開した。2010年に開所した同施設は、感染症防止や不要なストレスを与えることを避けるため、一般公開はされていない。

報道陣に公開された環境省ヤンバルクイナ飼育・繁殖施設の内部

 公開されたひな2羽は、国頭村で農業を営む上原耕造さん(67)が今月4日に所有する畑で見つけた四つの卵からふ化したもの。連絡を受けたやんばる自然保護官事務所の小野宏治上席自然保護官らが現場で確認し親鳥が巣に戻らないと判断し、施設で保護した。

 羽毛とくちばしが黒いままのひな2羽を見た上原さんは「本当にかわいい。元気に育ってくれて良かった。自分の孫よりもかわいい」とほほ笑んだ。

 施設では、ヤンバルクイナの管理や個体数の回復などを目的に繁殖を行っている。施設には公開された2匹を含めて、ひなから成鳥まで計約90羽がいる。環境省の委託を受けて、NPO法人どうぶつたちの病院が飼育、繁殖に取り組んでいる。敷地面積は約9400平方メートル。