【中部】米軍横田基地に配備されている米空軍の垂直離着陸輸送機CV22オスプレイ4機が4日、米軍嘉手納基地に飛来した。2018年6月以来2度目で、同10月に横田基地へ正式配備されて以降初めて。滞在期間は明かしていないが、定期的に実施される現地訓練に参加することを目的としている。4機の飛来後、第18航空団が文書で発表した。この中で当初は「暫定配備」と和訳し発表したが、沖縄防衛局の指摘を受け「一時的な飛来」に修正した。
4日午前9時55分ごろから順次、横田基地を離陸した4機は米軍岩国基地を経由し、午後2時40分~3時7分に嘉手納基地に到着した。午後5時すぎ、2機が離陸し北へ向かった後、同6時50分ごろに再び嘉手納基地に着陸した。米軍からの事前通知の有無について、防衛局は本紙取材に対し「相手方との関係」を理由に回答しなかった。
CV22は特殊作戦任務に当たる機体で、今後は嘉手納基地所属の特殊部隊との共同訓練が想定されている。同基地での運用が本格化すれば地元の基地負担増は避けられず、反発の声が高まるのは必至だ。
嘉手納基地は現在、2本ある滑走路のうち北側を補修工事のため閉鎖しており、南側滑走路1本で運用している。外来機の飛来も相次いでいることから、滑走路の過密化によるダイバート(目的地変更)や事故の危険性も危惧されている。
第18航空団司令官のケース・カニングハム准将は「嘉手納基地におけるCV22の訓練受け入れは重要である。また、日本国防衛のための責務、そして自由で開かれたインド・太平洋地域の安定と安全を確実にするという共通の責務を果たすため、嘉手納基地は即応要件の維持を通して重要な役割を担っている」とコメントした。