指で奏でる音楽!? これぞ沖縄、夏の”伝統芸”


この記事を書いた人 Avatar photo 玉城江梨子
指笛で曲を奏でる「指笛王国おきなわ」のメンバーら=10日、浦添市前田のJICA沖縄国際センター

 高校野球の応援や、エイサーで吹き鳴らされる沖縄の「指笛」。7月10日の「指笛の日」、沖縄県浦添市のJICA沖縄国際センターで「昼休み指笛コンサート2019」が開かれた。指だけを使って「島人ぬ宝」「栄冠は君に輝く」など10曲を演奏。食堂でさまざまな国の研修員や来店客らを前に、沖縄らしい指笛の音色を響かせた。

「指笛の日」は、2006年に制定された。指を数字の7の形に曲げて10本の指でいずれも吹けること、さらに高校野球やエイサーの季節の夏に合わせて、7月10日に決まった。

この日、演奏したのは、指笛を愛好する団体「指笛王国おきなわ」のメンバーたち。05年に発足して以来、約14年にわたって指笛の魅力を伝える活動に取り組んでいる。

演奏を聴いた那覇市の男性会社員(38)は「自分は指笛で音も出せない。ヒュィッと上がる高い音が楽しく、こんな音楽になるんだと驚いた」と話した。

指笛王国おきなわの垣花譲二国王は「沖縄の文化や指笛の豊かな表現力を楽しんでほしい。暑い夏を指笛で元気に過ごしてほしい」と語った。

指笛王国おきなわは7月21日午後3時から、チャリティーコンサート「第15回楽しい指笛の世界」を開く。コンサートは全国で相次ぐ自然災害の支援を目的に開かれ、収益金と会場で募る寄付金を被災者へ贈る。浦添市のてだこ小ホールで。入場料は前売り、当日券ともに999円。問い合わせは垣花さん(電話)090(9783)9066。

(大橋弘基)