有料

辺野古土砂、長期仮置き「想定されず」 沖縄県が防衛局に設計変更の根拠などを再質問 17日までの回答を求める


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沿岸部=2022年3月17日午後0時14分、航空機より撮影

 米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、設計変更が必要な大浦湾側の埋め立てに使う土砂を辺野古側に仮置きする計画を巡り、県は31日、沖縄防衛局が主張する根拠などを再質問する照会文書を沖縄防衛局に送付した。質問では、土砂の仮置き場所を「長期間確保することは想定されていないと解される」などとして防衛局の見解を問うた。

 仮置きを巡る照会文は計画の内容、埋め立て願書との関係など17項目を問うた6月28日送付の文書に続いて2度目となる。今回は15問で構成し、8月17日までの回答を求めている。

 県は、防衛局が仮置き実施の根拠にする当初の埋め立て願書にある添付図書で土砂投入が終了した範囲は順次舗装や雨水排水、建築などの工事が実施されるため「長期間使用できる場所を代替施設の既埋め立て範囲内に確保することは不可能」だと記述していることを指摘した。

 照会文では、当初願書の知事意見に対する防衛局側の見解で「埋め立て材と地盤改良材は、揚土後すぐに使用することとしている」「仮置きは必要としない」と回答していることを示し、今回の計画との整合性などをただした。また、防衛局による12日の前回回答文では、契約前の手続き中であることを理由に計画の詳細は回答できないとしていた。県はその点に触れ、今回の質問文で20日に入札の開札日が過ぎたことから「契約手続きに支障はないと思われる」として、具体的な説明を行うようくぎを刺した。

(知念征尚)