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圧巻の三重奏に喝采 葵トリオ 県内若手5人と共演も 那覇


圧巻の三重奏に喝采 葵トリオ 県内若手5人と共演も 那覇 ベートーベンの「ピアノ三重奏曲」を演奏する葵トリオの秋元孝介(ピアノ・中央)、小川響子(バイオリン・手前左)、伊東裕(チェロ・同右)=8日夜、那覇市のパレット市民劇場
この記事を書いた人 Avatar photo 田中 芳

小川響子(バイオリン)、伊東裕(チェロ)、秋元孝介(ピアノ)のピアノ三重奏団「葵トリオ」(ビューローダンケ主催)のコンサートが8日夜、那覇市のパレット市民劇場で開かれた。ベートーベンとメンデルスゾーンのピアノ三重奏曲などを演奏した。息をのむような圧巻の演奏に観客からの拍手喝采を受けた。

 葵トリオは第67回ミュンヘン国際音楽コンクールのピアノ三重奏部門で、日本人団体として初の優勝を受賞し、現在最も注目を集める。コンサートでは、ベートーベンの「ピアノ三重奏曲第4番変ロ長調『街の歌』作品11」と、メンデルスゾーンの「ピアノ三重奏曲第1番ニ短調作品49」を演奏した。

 中盤には、2023年8月に葵トリオが実施したワークショップの受講生をチャレンジシップゲストとして迎え、シューマンの「ピアノ五重奏曲変ホ長調作品44」を共演した。舞台に立ったのは、第1楽章が現在東京音楽大学2年の安村直生喜(バイオリン)とフランツ・リスト音楽院に在学中の粟國朝陽(ビオラ)、第2楽章が粟國と桐朋学園大学2年の渡慶次恵(バイオリン)、第3、第4楽章が琉球交響楽団団員の筒井萌(ビオラ)と県立芸大3年の島田聖生(バイオリン)。

 演奏前に受講生5人とビューローダンケの渡久地圭主宰が成果などを振り返った。2019年以来、葵トリオと2度目の共演となった粟國は「自分のできることが増え、上手になっていると感じた。隣で演奏している葵トリオの音色の良さに、自分が演奏するのを忘れてしまいそうになる」と笑いも交え、手応えを振り返った。
 葵トリオがシューマンの「ピアノ三重奏曲第1番ニ短調op.63より第2楽章」でアンコールに応え、締めくくった。 (田中芳)