日本を拠点にした国際的なバレエ団「ジャパンバレエシアター(JBT)」(マイケル・シャノン芸術監督)は3月31日、「ワールドプレミアガラ沖縄2024」を那覇文化芸術劇場なはーと大劇場で開いた。世界で活躍するバレエダンサーが出演し、古典バレエを披露した。オーディションで選抜された日本バレエ協会沖縄支部の生徒らも、トップレベルのダンサーと同じ舞台に立った。
JBTは2017年に設立された。「Beyond Boundaries」(境界を超えて)を理念に、さまざまな国籍のダンサーが所属している。多国籍の出演者が国内外へ巡回し、全世界の観客に質の高い舞台を披露していく日本初のバレエ団を目指す。JBTの初公演が今回の沖縄での舞台となり、日本バレエ協会沖縄支部と連携して実現した。
公演は2部構成による計6演目を披露した。各国のバレエ団でプリンシパルとして活躍している世界的バレエダンサーの中村祥子は「瀕死(ひんし)の白鳥」を踊り、会場の空気を圧倒した。磨き抜かれた身体と内側からのエネルギーを放出するように、死に面した白鳥の心を表現した。「白鳥の湖」「ロミオとジュリエット」では、長崎真湖と高橋裕哉が繊細な舞を披露。最後の演目「ドン・キホーテ」に、小野絢子と二山治雄が華麗な舞を見せて、会場からの拍手喝采が送られた。
そのほか「パキータ」や「くるみ割人形」などの踊りもあり、ユニークな振り付けや演出などでも楽しませた。「JBT OKINAWA」のソリストとして外間碧衣、渡嘉敷由実、新垣愛子も出演し、躍動的な踊りを見せた。
(田中芳)