有料

弦楽合奏の醍醐味を 「生演奏で聴きたいストリングスの名曲」 26日、うるま市民芸術劇場 沖縄


弦楽合奏の醍醐味を 「生演奏で聴きたいストリングスの名曲」 26日、うるま市民芸術劇場 沖縄 琉球フィル客演首席ヴィオラ奏者の古川原広斉(提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 琉球フィルハーモニック主催の「プレミアムクラシックコンサートVol.5『生演奏で聴きたいストリングスの名曲』」(琉球新報社共催)が26日午後2時から、うるま市民芸術劇場響ホールで開催される。バロック時代から近現代までの名曲を、演奏者が曲目解説やトークを交えて、より親しみやすく楽しく届ける。公演を前に、琉球フィル客演首席ヴィオラ奏者を務める古川原広斉と代表理事の上原正弘にオンラインで話を聞いた。 (聞き手・嘉手苅友也)

―ストリングスをテーマにした理由は。

古川原 ストリングス(弦楽器)の生演奏も、さらにはその名曲をまとめて聴く機会もなかなかない。オーケストラでは管楽器の大きな音に隠れて聴こえない、弦楽器の音を聴くことができる。オーケストラ以上に、一人一人のエネルギーが出せるよう迫力ある演奏をする。

上原 プログラムは順を追うごとに歴史が新しくなる。後半はノルウェーやチェコなどの民族音楽になるのも隠しテーマだ。

―古川原さんは、新日本フィルで指揮者の故小澤征爾と共演を重ねている。

古川原 印象的なのはアンコールでよく演奏したバッハの「G線上のアリア」だ。首席奏者ばかりが集まる、ある演奏会の開演前に追悼として「G線上のアリア」を演奏した。拍手を避けるためか、演奏終了後に征爾さんがゾンビのように手を上げたまま袖にはけていったことがあった。奏者も観客も緊張感を保ったままシーンとしていた。征爾さんだからできたことだと思う。

若かりし頃の小澤征爾(右)と古川原広斉(提供)

―公演への意気込みを聞かせてほしい。

古川原 折り重なって音を奏でる弦楽合奏の醍醐味(だいごみ)を身近に感じて楽しんでほしい。難曲ばかりだが、ソロやトップ奏者とコンサートマスターの掛け合いなども見どころだ。

上原 初めて響ホールで演奏するが、弦の豊な響きが楽しめるホールだ。パッヘルベル『パッヘルベルのカノン』、バッハ『ブランデンブルク協奏曲第3番ト長調BWV.1048』でのチェンバロの演奏も楽しみだ。


 演奏曲目は、モーツァルト「アイネ・クライネ・ナハトムジークK.525」や、バルトーク「ルーマニア民族舞曲」など。出演は古川原のほか、琉球フィルハーモニックストリングス、高橋和貴(バイオリン・コンサートマスター)、長南牧人(チェロ)、金城瞳(チェンバロ)。
 入場料は一般4500円、大学生以下2500円(当日券は各500円増)。全席指定。未就学児の入場不可。
 出演者による公開リハーサル(無料)を25日午後6時から同会場で開催する。対象は小学1年生~高校3年生、定員50人(定員に達し次第締め切り)。申し込みはQRコードから。問い合わせは琉球フィル事務局、電話080(6497)8049、メールticket@ryukyuphil.org