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沖縄の菓子文化を体感 八重瀬で出版記念お茶会


沖縄の菓子文化を体感 八重瀬で出版記念お茶会 好きな沖縄菓子について話し合う参加者ら=12日、八重瀬町のくじらブックス&Zou Cafe
この記事を書いた人 Avatar photo 当銘 千絵

 「おきなわのお菓子」(ボーダーインク刊/文・いけみやてるこ、絵・あらかきれいみ)の出版を記念したお茶会(十時茶(じゅうじちゃー))が12日、八重瀬町のくじらブックス&Zou Cafeで開かれた。参加者らは昔から親しまれている定番のお菓子や、新たなトレンドとして注目されている味など、さまざまな沖縄のお菓子を楽しんだ。

 企画したのは、同書の編集者でもあるボーダーインクの池宮紀子さん。「一つの県でこれほど菓子文化が豊かなのは沖縄だけではないか」と語る。

那覇三大まんじゅうの一つである山城まんじゅう(左手前)や大東ようかん(右)などが振る舞われた

 お茶会ではちんすこうをはじめ、冬瓜(トウガン)漬、大東ようかん、松風、みそクッキーのほか、ベストセラー小説「テンペスト」がきっかけで2011年に約30年ぶりに復活した伝統菓子「千寿〓(せんじゅこう)」や、チョコレートでコーティングしたサーターアンダギーなどが振る舞われた。

 那覇市で町ガイドをしている平田由美さんは、本で紹介されている菓子は「全て食べたことがある」と話す。以前は那覇市の市場本通りは“お菓子通り”と呼ばれ、菓子店が並んでいたが、県民の食生活の変化などで現在はほとんど閉店したと残念がり、「ガイドでは本を通して沖縄菓子の歴史や素晴らしさを伝えていきたい」と述べた。

 娘家族と親子3代で参加した仲宗根正美さん=八重瀬町=は、初めて存在を知ったり、食べたりする菓子がたくさんあったといい、「今後は孫たちも一緒にいろんな沖縄の味を試してみたい」と語った。

 (当銘千絵)

※注:〓は米ヘンに「窯」の穴カンムリを取る