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笛最高7人合格 優秀部門は14人<琉球古典芸能コンクール>


笛最高7人合格 優秀部門は14人<琉球古典芸能コンクール>
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 第58回琉球古典芸能コンクール(琉球新報社主催)の笛優秀・最高部門の審査が10日、那覇市の琉球新報ホールであった。優秀部門は19人が受験し、14人が合格した(応募者19人)。合格率は73.6%。棄権なし。最高部門は7人が受験し、全員合格した(応募者8人)。合格率は100%。棄権1人。

 合格者は次の通り。(敬称略)

 【優秀部門】篠原由桂(東京都)中川寛子(同)石井明美(同)三刀屋美鈴(同)山城理江(うるま市)友永篤志(東京都)新留夕衣子(南城市)大盛哲宏(石垣市)菱沼聖子(東京都)石川陽子(南風原町)村瀬知暁(愛知県)吉岡久範(大阪府)小池睦美(東京都)宮城究(今帰仁村)

 【最高部門】小笠原千裕(那覇市)西須久美子(東京都)渡部祥穂(同)儀部米子(浦添市)大盛匠(石垣市)津波古孝太(南風原町)島尻紀希(豊見城市)

審査講評

三線と一緒に歌う気持ちで 優秀部門

 「稲まづん」という課題曲自体が音域が広く、音が動くため難曲だ。課題曲になって間もないこともあり伸びしろがある人もいたが、高得点で申し分ない人もおり、全体的にハイレベルだった。

 音を聞き込んで体にしみこませることが大事。次の動きが読めて余裕のある演奏ができる。

 新人賞の時と異なり、優秀賞までなると、三線と一緒に歌う気持ちで吹いてほしい。三線の打抜音(うちぬぢうとぅ)が入ってない人もいた。しっかり入れるともっとよくなる。全体的に一本調子の人がいた。強弱や高低などメリハリを付けた演奏を意識して曲想を表現した方がいい。

 (東江司、我那覇常允、座波雪子、真地利尚、宮城英夫)

強弱を付けて力の配分大事 最高部門

 全体的にハイレベルだった。「諸屯」は3曲構成の14~15分ある大曲でスタミナが必要になる。最初から最後まで同じ力で吹かずに、入羽の「しょんかねー節」まで余力を残して。強弱を付けて曲想を表現する意味でも、力の配分を大事に。

 「諸屯」は静かな曲だが笛の音が少し大きかった。力まずにしんの効いた音を静かに出すよう研究して。じわりと盛り上げる、ふわっと蒸らす表現が素晴らしい人もいた。

 クライマックスの部分の掻音(かちうとぅ)を入れるか入れないかで表現が変わってくる。歌っている通りに笛を入れるよう師匠は指導してほしい。曲想の思い入れをさらに強くして表現してほしい。

 (東江司、我那覇常允、座波雪子、真地利尚、宮城英夫)