全国各地の学校の吹奏楽部や吹奏楽団を取材し、書籍化している吹奏楽作家のオザワ部長がこのほど、西原高校マーチングバンドを題材とした「いちゅんどー!西原高校マーチングバンド~沖縄の高校がマーチング世界一になった話~」を新紀元社より刊行した。
同書は、2022年に「音楽のオリンピック」とも呼ばれる世界音楽コンクールでワールドチャンピオンに輝いた同校の実話を基に描かれた青春小説だ。
初めて同校のパフォーマンスを見た時から「大地からわき出るようなエネルギーに圧倒された」というオザワ部長。異彩を放つ沖縄マーチングバンド強豪校の強さと魅力に迫るため、22年から23年にかけて同校の生徒や顧問などへの取材を重ねた。登場人物や細かな設定は創作だが、物語の大筋は実在する生徒や出来事からインスピレーションを受けたものだといい、物語の随所には生徒の思いや言葉などもちりばめられている。初めは西原高校の軌跡をたどるドキュメンタリーとして発表することも考えたが、エンタメ小説にすることで、より細かく沖縄の生活や文化なども描き込むことにした。
オザワ部長は「大好きな沖縄そのものの魅力も作品を通して全国に届けたい」と話す。監修は明星大学吹奏楽団の玉寄勝治音楽監督。税込み1925円。県内書店やオンラインショップなどで購入できる。
(当銘千絵)