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箏曲新人全13人 優秀9人が合格<琉球古典芸能コンクール>


箏曲新人全13人 優秀9人が合格<琉球古典芸能コンクール>
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 第58回琉球古典芸能コンクール(琉球新報社主催)の箏曲新人部門と優秀部門の審査が2日、那覇市の琉球新報ホールで行われた。新人部門は13人が応募・受験して全員が合格した。合格率は100%。優秀部門は13人が応募、11人が受験して9人が合格した。棄権2人。合格率は81%。両部門の合格者は次の通り。

 (敬称略)

 【新人部門】島袋美喜子(埼玉県)源曜子(渡嘉敷村)座間味梅果(名護市)松田奈桜(読谷村)佐藤優美(神奈川県)川田結稀(那覇市)岡本紫音トゥリスナワティ(読谷村)大城和希(名護市)平安山心愛(本部町)玉城さゆり(八重瀬町)伊禮彰宏(うるま市)真喜志拡(那覇市)内里虹心(うるま市)

 【優秀部門】ディビーズ知念光子(米国ユタ州)崎山りんな(名護市)奥平由依(宜野湾市)渡嘉敷唯麻(沖縄市)石原佐和子(南風原町)金城清美(うるま市)外間凪琉(名護市)寺澤紬葵(那覇市)比嘉愛里沙(読谷村)

新人優秀ともに左手の奏法課題

 〈箏曲新人〉

 どの受験者も大きなミスがなく、途中で止まって立ったりせずに、最後まで正確に弾(ひ)くことができていた。受験者の中には、若い世代や男性も増えている。男性の歌声も落ち着いていた。

 次の優秀部門へ向けた課題として、左手の奏法をもっと勉強してほしい。右手を使う奏法「掃爪(ホーチヅィミ)」は、上手な人もいたが、少し雑に見えて粗い受験者もいるのが気になった。中には、拍子が速い例もあった。全的的に受験者のレベルが上がっていると感じた。これからの活躍に期待している。

(新川陽子、宇栄原紀子、上間春美、冨山初子、三浦誠子、宮城敬子、読谷山たか子)


 〈箏曲優秀〉

 揺絃(ユイヂル)や折絃(ヲウイヂル)など左手の基本的な奏法がまだできていない。段のものは左手の奏法も含めてメロディーになっている。左手の奏法が安定しないといい音色が出ないし、拍子も取れない。左手の稽古をもっと積んでほしい。

 座り方や絃の調整などに問題があり、左手で押さえる位置に手が届かず、姿勢が崩れている人もいた。その影響もあったのか、右手は絃を支えている龍角に近い位置で弾(ひ)かないといけないが、内側に寄ってしまっていた。指導者がしっかり座り位置や姿勢を指導してほしい。

(新城すえ子、浜川恵子、前西原暎子、松川加代子、宮城ミサ子、宮里玲子、宮平栄子)