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沖縄・アイヌの文化 結ぶ 東京・中野でチャランケ祭


沖縄・アイヌの文化 結ぶ 東京・中野でチャランケ祭 チャランケ祭2024で披露された旗上げ、旗下ろしの儀式=6日、中野区の中野四季の森公園
この記事を書いた人 Avatar photo 斎藤 学

 【東京】沖縄とアイヌの文化を結ぶチャランケ祭2024(同祭実行委員会主催)が5、6の両日、中野区の中野四季の森公園であった。南風原町津嘉山出身の故金城吉春さんらが立ち上げた祭りで、津嘉山大綱曳きの儀式も反映されている。津嘉山出身の都内在住者も訪れ「ソウルミュージックだ」と故郷の景色を目に浮かべた。

 祭りは中野駅前にあった沖縄料理店「あしびなー」店主で2021年に67歳で急逝した金城さんが、北海道帯広市でアイヌ文化の保存活動を続ける広尾正さんと立ち上げた。今年で31回目。チャランケはアイヌ語で話し合う行動行為を意味するといい、沖縄の「消してはいけない」との意味もある「ちゃーらんけー」を融合させ祭りの名とした。

 5日はアイヌの儀式カムイノミ、6日は南風原町の津嘉山大綱曳きなど祭事の儀式「旗あげ・旗おろし」などがあった。鉦鼓隊のリズムに合わせて銅鑼やほら貝、太鼓の音が響き渡り、綱曳歌などの披露に津嘉山出身の女性らは「テンションが上がった」「気分も盛り上がる」と故郷の音色に感激した。

 祭りには和光青年会や中野新道エイサーなど10団体以上が今年も出演した。2回目から関わり、現在はうるま市に住む高見幸明さん(71)は「祭りの創設者、金城吉春の思いを今後もつないでいきたい。来年は津嘉山の区長や青年会と人的交流を通して、踊りや歌のチェックも受けられたらと思う」と話した。

(斎藤学)