沖縄振興開発金融公庫はこのほど、オレンジの皮などを原料とする自然由来の「超吸水性ポリマー」を生産するEFポリマー(恩納村、ナラヤン・ガルジャール代表)に対し、5千万円を出資した。同社はインドにある工場拡張などに充て、生産規模を月産20トンから100トンに拡大する。
EFポリマーの製品は土壌の保水力や肥料分を保持する保肥力に優れ、農業資材として活用されている。創業者のガルジャール氏の出身地のインドや日本、米国で販売され、フランスやタイなどでも販売に向けた調整を続けている。これまでの累計販売量は160トン。
沖縄公庫からの出資は4月18日付で、EFポリマーが5月に発表した総額5億5千万円の資金調達の一部。
ガルジャール代表は19日の会見で「循環型の農業モデルを沖縄から作り上げ、有機農業や持続可能な農業を世界に広げたい」と話した。沖縄公庫融資第一部産業振興出資室の宮﨑泰輔上席調査役は「『インド生まれ、沖縄育ち』のスタートアップとして成長できるようサポートを積極的に行っていきたい」とコメントした。
(當山幸都)