沖縄県内観光関連団体の代表らでつくる沖縄ツーリズム産業団体協議会(下地芳郎会長)の全体会議が22日、那覇市の県市町村自治会館で開かれた。8月の台風6号で県内観光事業者が受けた被害額は約16億3400万円に上るとして、補償制度の創設や観光危機管理基金の設置、今後の観光業の被害実態調査の実施などを県に要請することで一致した。
ホテルなどでの停電被害が深刻だったことから、非常用電源の設置に対する補助金の創設も求めることを決めた。(1)災害時に観光客の避難所として宿泊施設を活用(2)適切な情報発信のために各市町村や関係機関と連携強化(3)抜本的な停電対策として電線地中化の推進―なども要請案としてまとめた。
沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)が8月21日~9月15日に県内の観光事業者などに向けて実施した台風6号に係る影響調査アンケート(回答数・461件)では、インフラ被害額の合計は約2億7800万円だった。予約のキャンセルや休業による損失が「あった」と回答した事業者は全体の87.1%で、被害額は16億円以上と推測された。
停電被害を受けたのは62.1%で、そのうち自家発電で対応できた事業者は14%にとどまった。その他、断水や建物設備の破損などが被害報告として上がり、台風事由のキャンセルなど収入補填(ほてん)を求める声が最も多く上がった。
(與那覇智早)