有料

沖縄電力、2年ぶり黒字 4~9月期連結決算 倒壊事故で通期の利益見通しは下方修正


沖縄電力、2年ぶり黒字 4~9月期連結決算 倒壊事故で通期の利益見通しは下方修正 記者会見する沖縄電力の本永浩之社長=31日、おきでん那覇ビル
この記事を書いた人 Avatar photo 當山 幸都

 沖縄電力(本永浩之社長)が31日発表した4~9月期連結決算は、純損益が32億3800万円の黒字(前年同期は168億1900万円の赤字)だった。電気料金の値上げや燃料価格の下落が2年ぶりの黒字に寄与したが、うるま市の具志川火力発電所で7月にあった石炭を荷揚げする「揚炭機」の倒壊事故が影響し、通期の利益の見通しは従来予想から下方修正した。

 4~9月期の売上高は前年同期比9.9%増の1305億100万円、経常損益は42億1600万円(前年同期は224億7300万円の赤字)で、増収増益。販売電力量は節電の影響や産業用の需要減などがあり、3.5%減の37億4300万キロワット時だった。

 電気料金値上げが国に認可され、前年同期のような燃料費の高騰分を価格転嫁できない状況は解消したが、具志川火力発電所の倒壊事故で固定資産除却費が増加した。本永社長は「利益水準としては低いレベルにとどまったと受け止めている」と説明した。

 通期の売上高は2403億円と従来予想から59億円引き上げ、経常利益は10億円減の31億円、純利益は7億円減の22億円と修正した。倒壊事故に要する費用が想定より増え、燃料費や修繕費などとして56億円を見込んでいる。

(當山幸都)