琉球銀行(川上康頭取)が8日発表した2024年3月期中間連結決算は、売上高に当たる経常収益が前年同期比14・2%増の333億5千万円、経常利益が0・7%増の53億8500万円で2年連続の増収増益だった。純利益は4%増の38億6600万円。新型コロナウイルスからの経済回復に伴い与信コストが減少した一方、経費や米国の金利上昇で外債を運用するための外貨調達コストがかさみ単体は減益となった。
単体の経常収益は10・6%増の224億8千万円、経常利益は4・1%減の45億6千万円、純利益は1・4%減の33億3200万円。ベースアップ実施に伴う人件費、カードビジネス関連の先行投資などの経費や外貨調達コストが膨らみ、本業のもうけを示すコア業務純益は39・6%減の21億4600万円だった。
「役務」と呼ばれる手数料収入は、カードビジネスや住宅ローンで順調な伸びを見せた。投資信託など預かり資産も販売額が増え、残高が2060億円となり過去最高に達した。有価証券の運用では金利上昇を見据え主に国債を積み増しした。
川上頭取は決算について「経済の回復がかなり強く、それが数字にも表れている。次年度以降の明るい兆しも出ている」と評価。ただ、通期の業績予想は日米の金融政策の動向を見極める必要があるとし据え置いた。
(當山幸都)