国際的なIT展示商談会「リゾテックエキスポ2023 in Okinawa」(同実行委主催)最終日の10日、沖縄市の沖縄アリーナで「地方創生DXシンポジウム2023」が開かれ、全国から行政のデジタルトランスフォーメーション(DX)担当者らが登壇し、各地の取り組みを紹介した。
沖縄からは県デジタル推進課CDO補佐官の細川巧氏が参加し、県全体のDX推進プロジェクトの概要や進捗について説明した。
県は22年に「沖縄県DX計画」を策定し、生活、産業、行政などの分野でDXを推進している。離島や過疎地域でのオンライン学習塾やIT見本市の開発支援などの施策や取り組みを紹介し「デジタル技術を活用した医療サービスの拡充など今後さらに効率的にDX化を進める」と述べた。
京都府商工労働観光部の塩崎大祐氏、山形大学アントレプレナーシップ教育研究センターセンター長の小野寺忠司氏、長崎県企画部の井手潤也氏、広島県総務局の桑原義幸氏らが登壇し、各地の課題やDX化に向けた取り組みを発表した。
オーバーツーリズムによる交通渋滞やバス、タクシーなどの人手不足の課題に取り組む京都府の塩崎氏は「スマホなどで混雑状況が確認できるシステムなどDXで解決が図れるはずだ」と述べ、「挑戦しがいのある分野で、ピンチではなくチャンスと捉える」と強調した。
SCSK社エバンジェリストの古宮浩行氏がファシリテーターを務めてパネルディスカッションも実施し、各地の取り組みについての質問や共通の課題への対応などを話し合った。
アリーナには2日間で、オンラインを含めて1万4320人が参加した。 (普天間伊織)