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オリオンとOIST、「脱炭素」貢献へ連携 名護工場に太陽光発電導入へ 沖縄


オリオンとOIST、「脱炭素」貢献へ連携 名護工場に太陽光発電導入へ 沖縄 産学連携推進の協定を結んだオリオンビールの村野一社長(右から3人目)、沖縄科学技術大学院大学のカリン・マルキデス学長(同4人目)=14日午後、豊見城市
この記事を書いた人 Avatar photo 當山 幸都

 オリオンビール(豊見城市)と沖縄科学技術大学院大学(OIST、恩納村)は14日、温室効果ガス排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル(CN)」社会への貢献や新技術開発で産学連携の推進を図る覚書を締結した。

 今後3~4年以内に、オリオンビールの名護工場にOISTの太陽光発電システムを導入し、大規模災害の発生時には近隣地域へ電力を供給する。

 オリオンビールの名護工場から排出される二酸化炭素(CO2)量は、高効率の設備や、再生可能エネルギー電源由来とみなせる沖縄電力のメニュー活用で削減し、2023年度7500トンだった。今回のOISTとの連携で太陽光発電を導入し、さらに400トンの軽減で、19年度比計45%の削減が見込めるという。

 OISTが進める持続可能なエネルギーの実証基盤の取り組みに参画し、太陽光発電のマネジメントシステムを導入するのは県内企業としてはオリオンビールが初めて。今後、OIST発のスタートアップとの連携も視野に入れる。同社の村野一社長は「大きな志を持ち沖縄、日本、世界の問題解決に向けてOISTとの関係を強力に推進したい」と語った。

 OISTのカリン・マルキデス学長兼理事長は「持続可能なエネルギーの実証基盤が沖縄にあることを世界中に知らせていくことができる」と強調した。 

(當山幸都)