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トヨタ最高益4.5兆円 24年3月期 HV車の販売好調


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 トヨタ自動車は6日、2024年3月期の連結売上高予想を従来の43兆円から43兆5千億円に、純利益は3兆9500億円から4兆5千億円に上方修正したと発表した。いずれも過去最高で、SMBC日興証券によると、純利益が4兆円を超えるのは国内製造業で初めて。円安や車の性能向上に伴う値上げ、ハイブリッド車(HV)など採算性の高い車が売れていることが寄与した。

 一方、グループのダイハツ工業や豊田自動織機の不正の影響で一部車種の生産停止が続き、グループの販売台数見通しを1138万台から1123万台に引き下げた。

 業績予想に織り込んだ出荷や生産の停止はダイハツの車が2月末まで、豊田自動織機が製造するエンジンを搭載した車は10日まで。それ以降も停止が長引けば、業績を押し下げる要因になる。

 トヨタの株価は業績予想が発表された午後に上昇し、終値ベースの時価総額は日本企業で初めて50兆円を超えた。

 本業のもうけを示す営業利益も、従来の4兆5千億円から4兆9千億円に引き上げた。値上げなどによる増益効果は2800億円という。

 通期の想定為替レートは平均1ドル=141円から143円に変更。トヨタは国内生産した車を輸出しており、円安が進むと海外のもうけが円換算で膨らむ。為替変動の増益効果は前回予想と比べ、営業利益ベースで2350億円となる。

(共同通信)