JAおきなわ具志頭支店野菜生産部会のメンバーらは14日、県庁に前門尚美農林水産部長を訪ね、八重瀬町で生産している「ぐしちゃんピーマン」が地理的表示(GI)保護制度に登録されたことを報告した。島克行部会長は「現在の生産量は約1千トン。再来年には1500トンを目指したい」と述べた。
2013年から、具志頭地域のピーマン生産量は1千トンほどになったという。同部会は、さらなる有利販売を目指そうと、20年からGI保護制度の登録に向けて取り組んできた。しかし、ぐしちゃんピーマンの品種「ちぐさ」は特性が出しづらく、他産地との差別化が難しかったという。22年に取得要件が緩和されたことも後押しし、今年1月29日にGI保護制度に登録された。
ぐしちゃんピーマンは、肉厚で苦みが少なく、甘みが強いのが特徴。同部会の金城正長ピーマン専門部長は「ピーマン嫌いの子どもたちでも、ぐしちゃんピーマンはおいしいと食べてくれる」と話した。
GI保護制度は、その地域ならではの要因や環境の中で長年育まれてきた産品の名称を、地域の財産として保護する枠組み。農林水産省は国内外の計143品を登録している。 (玉寄光太)