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脱炭素カーシェア開始 OFGとりゅうにちHD 災害時電源活用も


脱炭素カーシェア開始 OFGとりゅうにちHD 災害時電源活用も 脱炭素型カーシェア事業を運用する又吉司社長(右)とりゅうにちホールディングスの仲井間勝也取締役(左)、牧港自治会の又吉隆会長=6日、浦添市牧港
この記事を書いた人 Avatar photo 藤村 謙吾

 【浦添】おきなわフィナンシャルグループ(OFG、山城正保会長兼社長)が6日、傘下のおきぎんリース(又吉司社長)を事業者に、太陽光発電システムと電気自動車を用いた脱炭素型カーシェア事業を開始した。開始式が同日、浦添市の沖縄銀行牧港支店隣に設置された、カーポート型太陽光パネル前で開かれた。OFGとりゅうにちホールディングスが2022年に締結した、「脱炭素社会の実現に向けた包括連携協定」の一環。

 カーシェア用車両は、電気自動車の日産サクラ2台を使用し、サクラの充電にはカーポート型太陽光パネルで作った電気を用いる。平日は沖縄銀行が営業車として利用するが、りゅうにちホールディングスが提供するカーシェアリングサービス「citras(シトラス)」へ登録すれば、土日祝日に限り一般の利用も可。7月には、一般利用者向けに、急速充電器の設置も予定する。

 サービス利用には、時間料金と距離料金が発生する。時間料金は15分220円からで、距離料金は1キロごとに15円。

 事業開始を前におきぎんリースは牧港自治会と、災害時に、沖銀牧港支店隣の発電設備一帯を一時避難場所として提供し、サクラを貸し出す協定を結んだ。カーシェアリング用車両2台のうち1台には、持ち運びできる蓄電池も搭載し、一般家庭2日分程度の電力をためられるサクラを、災害時非常用電源として活用することも想定する。

 又吉社長は、脱炭素社会の重要性や、BCP(事業継続計画)の観点から地域とのつながりを築くことの大切さを語った。同事業の取り組みが地元企業の連携によるものであることに触れ、「地元にお金が落ち、循環する仕掛けを作り、地域とつながりながら、(同事業を)足掛かりにいろいろな拠点を作りたい」と話した。

 (藤村謙吾)