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アプリで市民の健康増進 宜野湾市、琉球大・沖縄セルラーと連携 「JOTOホームドクター」活用


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アプリで市民の健康増進 宜野湾市、琉球大・沖縄セルラーと連携 「JOTOホームドクター」活用 産学官協定を締結した(左から)琉球大の西田睦学長、宜野湾市の松川正則市長、沖縄セルラー電話の菅隆志社長=11日、宜野湾市役所
この記事を書いた人 Avatar photo 名嘉 一心

 宜野湾市と沖縄セルラー電話、琉球大学は11日、沖縄セルラーが提供する健康アプリと琉球大の知見を生かした「自然に健康になれるまちづくり」を目指す産学官連携協定を締結した。

 3者は2024年度から、ぎのわんスマート健康増進プロジェクトを開始し、アプリを通して市民の健康増進に努める。市役所での締結式に松川正則市長、沖縄セルラーの菅隆志社長、琉球大の西田睦学長らが出席した。

 協定締結で市は沖縄セルラーの健康アプリ「JOTOホームドクター」を活用した健康増進事業を展開する。沖縄セルラーによると、自治体との連携によるアプリの活用は竹富町と伊平屋村に次いで3例目。琉球大も加わる産学官連携での活用は初となる。

 地域医療水準の向上などを柱とし、創薬開発への対応も目指す「沖縄健康医療拠点」整備に関連した事業。

 JOTOホームドクターは食事をスマートフォンのカメラで登録することでカロリーを表示したり、歩数計機能で消費カロリーを可視化したりすることで、健康状態を確認することができる。

 沖縄セルラーは健診データの表示やオンラインでの健康行動アドバイスなど市民専用機能を用意する。特定健診の受診を促すプッシュ型通知や、健診の予約にも対応する。6月までに運用開始予定だ。菅社長は「アプリ活用で健康的な行動を選択してもらえるよう支援する。沖縄の健康長寿を取り戻す活動を行っていく」と述べた。

 琉球大はアプリで蓄積した行政のデータを活用した調査、市民の健康維持に関する情報の作成に取り組む。西田学長は「地域と共に豊かな未来社会をデザインする大学というビジョンの下、健康医療拠点を核とした健康まちづくりの実現に向け尽力する」と話した。

 市はアプリと連動したイベントを開催するなどして、参加者に市内事業所などで利用できるポイントを付与する仕組みを導入し、健康意識の向上を図る狙いだ。松川市長は「市民の健康行動を促す仕組みを構築したい」と期待した。 

(名嘉一心)