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琉球銀行、増収減益 法人手数料、10億円超え 24年3月期決算


琉球銀行、増収減益 法人手数料、10億円超え 24年3月期決算 琉球銀行(資料写真)
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 琉球銀行(島袋健頭取)が10日発表した2024年3月期連結決算は、売上高に当たる経常収益が前期比9・7%増の659億5100万円、経常利益が0・6%減の84億5200万円で増収減益だった。純利益は4・2%減の56億5100万円。有価証券運用など市場部門が伸びたが、人件費やシステム関連の経費や与信費用の増加が減益要因となった。

 ストラクチャード・ファイナンスなど高度な手法を使った法人向けサービスは手数料収入が初めて10億円を超え、これら役務取引等利益が堅調に推移した。

 銀行単体の経常収益は5・9%増の431億5200万円、経常利益は5・1%減の68億9400万円、純利益は11・2%減の46億1400万円。本業のもうけを示すコア業務純益は経費増加などが影響し、23・7%減の51億500万円だった。

 与信費用は焦げ付きに備える貸倒引当金の戻し入れ益があったが、貸出金償却額が増加した。有価証券運用は国債を中心に残高を積み上げた。今後金利上昇局面での入れ替えも視野に入れる。

 島袋頭取は「市場部門が増加し収益性は高まってきた。ほぼ計画通りと評価している」と指摘した。25年3月期は人件費増があるものの預貸金収支の改善などを見込み、経常利益が0・6%増の85億円、純利益が0・9%増の57億円の増益を予想する。

(當山幸都)